NIジャパンブログ

【イベント報告】「知らなかった!アジアンコーヒー入門」

10月28日(土)に清澄白河の長専院にて、NGO 4団体(APLA、アーユス仏教国際協力ネットワーク、シャプラニール=市民による海外協力の会、パルシック)と共催でアジアのコーヒーとその生産地を紹介するイベントを行いました。


今回は、ラオス、ネパール、東ティモールのコーヒー生産者を支援する3団体が顔をそろえるという貴重な機会となり、早々に定員に達してキャンセル待ちが出るほどの人気でした。

▼いつもお世話になっている長専院さん。深川の出世不動尊としてその名前を聞いたことがあるかもしれません。
171103長専院

これまでのコーヒー講座では、講座概要と清澄白河の話(アーユス仏教国際協力ネットワーク)、コーヒーの全般的な話(NIジャパン)、現地の話(生産者を支援する参加NGO 1団体)という流れで、話は二十数名の参加者全員に向けて行ってきました。

今回は、生産者を支援するNGOが3団体参加していることもあり、講座概要と全体的な話の後はNIジャパンも含む4つのテーブル(1テーブル参加者5~6人)に分け、NGOと参加者がより近い距離で気軽に話ができるようなテーブルトークの形式にしました。1回の説明は40分で、それをグループ替えをして2回行ったので、参加者は2つの団体から話を聞くことができました。

▼まずコーヒーの全体的な話から。NIジャパンの諸より、「コーヒーは農産物である」「コーヒーは嗜好品である」ということを今日は念頭に話を聞いてほしいとの話がありました。そして駆け足でしたが、植物としての特徴、コーヒーの実の収穫から私たちのカップ一杯のコーヒーになるまでの流れ、生産国と農民の現状、コーヒーが抱える課題について、参加者全員に対して説明がありました。
171103全体

▼参加者アンケートには、生豆に触れられて良かったとの感想もありました。今回用意したサンプル豆は、下に別途写真を掲載したパーチメント付、ロブスタ、マンデリンを含む8種類(2種類の欠点豆含む)でした。
171103豆サンプル

▼今回珍しかったのはパーチメント付の生豆。写真は、パーチメント付の生豆(左)とそれを取り除いた生豆(右)。その上にあるのは取り除いたパーチメント。これはお米で言えば籾殻のようなもので、通常コーヒーの生豆は、パーチメントが取り除かれた状態で輸出されます。
171103パーチメント

▼全体的な話の後は各団体のテーブルに分かれての説明です。APLAはラオス、シャプラニール=市民による海外協力の会はネパール、パルシックは東ティモールと、それぞれ支援している国と生産者の説明をし、各産地のコーヒーの試飲も行いました。
171103各テーブル

▼NIジャパンのテーブルでは、普段ストレートで飲まれることはほぼないカネフォーラ種(ロブスタ)の豆とアラビカ種の豆の飲み比べをしながら、インドネシアの産地やコーヒー生産について、そしてもっぱらインスタントコーヒーや缶コーヒーなどに使われるロブスタの役割とその商業的な理由について説明し、コーヒーの味と嗜好について話をしました。この写真は今回使った豆で、ロブスタ(左)はジャバ島、マンデリン(右)はスマトラ島北部のトバ湖周辺で栽培されたものです。
171103ロブスタ

▼この2種類の豆をフレンチローストにして点滴ドリップでゆっくりと抽出して試飲。ロブスタも深く焙煎したせいか独特のロブスタ臭は多少和らぎ、参加者のみなさんもおいしいと飲んでいましたが、やはりその後味は口に広がり、マンデリンと比べると違いがはっきりと分かりました。
171103ドリップ


テーブルトークセッションを終え、全体での共有時間をとって終了。参加者の方々からは次のような感想をいただきました。(アンケートより抜粋)

・飲んだことのない産地のコーヒーを飲めたこと、新たな発見ができたので良かったです。
・今回知った国々に興味がわきました。
・アジアの各地のコーヒーを試飲でき、活動のストーリーを聞くことができて良かったです。
・生豆に触れられたのが良かった。特に欠点豆やパーチメント豆はほとんど見る機会がないので参考になりました。
・あまり国際協力等にかかわりがないので、話が聞けて良かったです。
・コーヒーのことだけではなく、いろいろな国の文化や課題が聞けて勉強になった。国際協力についてもとても興味深かった。
・コーヒーだけでなく、社会のことをいっぱい知ることができて収穫になりました。

身近なコーヒーという飲み物を入り口にして、生産国の多様性と現実、NGOの活動や国際協力についても理解を深める機会となったようで良かったです。




  1. 2017/11/03(金) 23:37:49|
  2. イベント報告

【翻訳記事】海洋管理のための水産事業


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米国のメイン湾からハッテラス岬にかけてのバターフィッシュ(エボダイに似たマナガツオ科の魚)漁は、2014年に回復した。(資料画像)
NOAA


欧米とアジアの大手水産企業は、乱獲防止、養殖の監視、漁業特有の奴隷労働に対して一緒に取り組むことを自ら初めて約束した。非倫理的、あるいは持続不可能なやり方での漁に関係する卸業者からは仕入れないようにすることは、今年6月の国連海洋会議で発表された「海洋管理のための水産事業(Seafood Business for Ocean Stewardship:SeaBos)」というイニシアチブによる取り組みのほんの一部にすぎない。このイニシアチブには、世界の漁獲量の11~16%を占める水産企業大手9社(その収益合計は300億ドルに上る)が参加している。

2017年9月号NI505 p9 A better catch の翻訳です。c505_100.jpg


NIJ補足:スウェーデンが中心となって始まったこのイニシアチブは、海洋資源の枯渇と海洋環境の悪化を防ぐため、企業の主体的な参加と取り組み、企業間の連携を促し、科学的な調査研究に基づきながら問題に取り組んでいくものである。参加企業をキーストーン・アクターと呼び、現在は10社。日本企業は当初から参加していたマルハニチロとニッスイ(日本水産)に加え、キョクヨー(極洋)の3社が参加している。この「キーストーン」が意味しているのは生態学におけるキーストーン種のことで、個体数の割には生態系に大きな影響を持っている生物種のことである。

第1回目のキーストーン・ダイアローグの声明(PDFファイル)
英語  日本語




  1. 2017/10/21(土) 07:26:53|
  2. 環境・資源

【各号紹介】2017年10月号No.506「Brazil's soft coup(ブラジルのソフトなクーデターとは)」


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ブラジル、ロシア、インド、中国を示すBRICs。この言葉は、2003年にある投資銀行の報告書に初めて登場したと言われる。

成長著しい4つの新興経済国を示すこの言葉は、その後頻繁にメディアに登場するようになった(後に南アフリカを加えてBRICSとなる)。

中でもブラジルは、工業、農業、資源輸出も好調で、ブラジルでの2014FIFAワールドカップの開催決定(2007年)、2016年夏季オリンピックとパラリンピックのリオ開催が決定(2009年)したこともあり、国内インフラ等の整備は急ピッチで進み、国内消費は好調に推移し、それに加えてブラジル初の労働者出身の大統領となったルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルヴァ元大統領(2003年~2010年)が進めた低所得者への手厚い社会保障の効果もあり、その内政は国際的に注目を集めるものとなった。

彼は高い人気を保ちながら大統領を2期務め、後継者としてジルマ・ルセフを指名。彼女は2010年の大統領選に勝利し、2011年1月にブラジル初の女性大統領に就任した。

しかし、そんな栄光の時代も今や昔。ルラは企業からの不正な利益供与と資金洗浄の容疑で今年禁錮9年6月の実刑判決を受け(控訴したため控訴審で有罪が確定するまでは収監されない)、ルセフは政府資金の不正操作で背任罪に問われて弾劾、昨年8月に罷免された。

そしてルセフ政権のミシェル・テメル副大統領が大統領に昇格したが、彼も企業からの収賄の容疑で昨年起訴された。今年8月ブラジル議会下院は、大統領を正式に起訴すべきか採決を行って起訴は回避されたものの、9月には新たな収賄罪で起訴され、さらに複数の汚職捜査が進んでいる。

このような政治的な先の見えない混乱の結末、この国の行く末はどうなるのか? そして、これまでも行われてきた政府資金の操作が今回は不正とされて「ソフトなクーデター」と呼ばれたルセフの弾劾裁判と罷免につながった理由はどこにあるのだろうか?



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  1. 2017/10/16(月) 00:38:24|
  2. ≪各号≫紹介

【イベントお知らせ】11/19「多文化旅行写真術~写真で伝えるアジアのイメージ3(@横浜中華街)」


171007會芳亭
天長門近くの山下町公園と會芳亭


【本イベントは開催中止となりました】


街歩き写真講座を開催します。

レクチャー、街歩き、ワークショップを通じて文化の多様性と可能性を探り、そのイメージの表現と発信について考えます。

今まで知らなかったこの街の成り立ちや現状を案内人から聞いた後、異文化、多文化というキーワードを意識しながら街を歩いて写真を撮り、撮った写真を使ってワークショップを行います。

異国情緒漂う有名な観光地の中華街で、改めて意識しながらカメラを向けると、どんな風景が見えてくるのでしょうか。そして、撮った写真を他の参加者と一緒に眺めてみると、そこにはどんな気づきがあるでしょうか。

あなたが感じるもの、伝えたいものを撮って考えてみる講座です。これから写真を始めたい方、初心者の方も、撮影方法の疑問にも答えますので、お気軽にご参加ください。

【イベント概要】
日時:11月19日(日) 13時30分~17時00分(開場13:20)
場所
 <集合、講義、ワークショップ>かながわ労働プラザ 4F第8会議室
  (JR京浜東北・根岸線「石川町駅」中華街口(北口)徒歩3分)
 <撮影会>横浜中華街
定員:15名(要申し込み)
参加費:1000円(コンビニでのプリント費用1枚50円が必要です)

主催:ニュー・インターナショナリスト・ジャパン
後援:特定非営利活動法人横浜NGOネットワーク

案内人:斉藤 聖 氏(特定非営利活動法人横浜NGOネットワーク理事長)

当日必要な物:デジタルカメラ、メモリーカード、バッテリー、筆記用具
(デジタルカメラであれば、コンパクト、ミラーレス、一眼レフいずれでも可、カメラ付携帯とスマートフォンは不可)
※デジタルカメラをお持ちでない方は無料でお貸ししますので、申込フォームの最後「ご自由にお書きください」欄にデジカメ貸し出し希望とお書きください。(先着2名まで)

【こんな方にお勧めです】
・単なる記録ではなく、イメージした写真を撮りたい方
・自分あるいは他の方が撮った写真について、感想を聞きたい、話してみたい方
・旅行で写真を撮ることが好きな方
・街歩きが好きな方
・外国、異文化に興味がある方
・横浜中華街や中国・台湾の文化に関心がある方
※これから写真を始めたい方、初心者も大歓迎です

【申し込み方法】
本イベントは開催中止となりました

【お問い合わせ】
NIジャパン イベント担当
kouen★ni-japan.com
(★を@に変えて送信してください。)
TEL:050-5217-5084

ニュー・インターナショナリスト・ジャパン(NIジャパン)
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前5-42-7-301(有)インティリンクス内
TEL/FAX:03-6873-5935
http://www.ni-japan.com


PDFチラシを見る
多文化旅行写真術3チラシ







  1. 2017/10/07(土) 05:18:55|
  2. イベントお知らせ

【翻訳記事】移民の母親の子守歌制作プロジェクト


171003lullaby release
ヨルダンの難民キャンプで生後2カ月の子どもにほほ笑みかけるシリア人の母親(記事とは直接関係はありません)
European Civil Protection and Humanitarian Aid Operations departmentCC BY-NC-ND 2.0


英国では、移民の母親が自分の子どものために子守歌を作ることを手助けするコミュニティープロジェクトが試験的に行われている。

難民支援を行う団体Praxisは、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の団員たちの協力を得ながら、トラウマ(心的外傷)となるような過去を持つ母親たちを力づける方法として、子どもたちの明るい未来をイメージさせるような子守歌を作るプロジェクトを試行しているところだ。法的地位を持たず支援を受けられないことが多い移民の母親たちは、5週間にわたって子守歌の作詞とレコーディングを行う。

「素晴らしい人々と一緒に、私たちの心の奥底に抱える悩みについて作詞することができるのよ」とある参加者は語った。「私たちの子どもたちのために永久保存版のCDを作るわ」

2017年9月号NI505 p9 Lullaby release の翻訳です。c505_100.jpg







  1. 2017/10/03(火) 03:48:08|
  2. 市民・ムーブメント
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