NIジャパンブログ

【イベント報告】「おいしいだけじゃないコーヒー講座」

前回に続き満員御礼となったこのイベントは、今回もNPO法人アーユス仏教国際協力ネットワークNPO法人APLAニュー・インターナショナリスト・ジャパンの共催で行われました。

会場も前回同様「深川の出世不動尊」として親しまれている東京都江東区の清澄白河にある長専院さんの一室をお借りしました。

前回のタイトルは「おいしいコーヒー入門講座」でしたが、今回は「おいしいだけじゃないコーヒー講座」。これは、前回よりももっと多角的な視点でコーヒー(自体ということに加えて、取り巻くさまざまなことも含めた)の奥深さを味わっていただきたいと企画を進めた結果決まったタイトルです。

とはいえ、2時間という限られた時間の中、基本知識から淹れ方や試飲、現地の話まで盛りだくさんで駆け足になってしまいました。しかし、コーヒーに想いを持った参加者の皆さんには楽しんでいただけたようで、講座の最後に書いていただいアンケート結果にホッとしました。

【参加者の感想~アンケートより】
コーヒーの生産地と、それがどのように私たちのところへ来るのか知りたかったのでとてもためになりました。おいしいものにこだわって、生産地の人々を苦しめているのでは...と思いましたが、そうではないと少しうれしくなりました。
・寺院でのワークショップ興味津々でした。東ティモールでのお話は良かった!
コーヒーに関するNPOの活動内容を通じて、あらゆる知識を得られたので、とても良かったと思います。
・とても興味深い講座でした。コーヒーとスイーツとてもおいしくいただきました。


コーヒーブームが続いており、日本人にとってコーヒーはより身近になっています。しかし普段私たちは、コーヒーについて飲み物(液体)か、せいぜい豆というくらいの認識しかないでしょう。その豆がどこからどのようにしてやってくるのか、どのような土地で誰が作っているのか、豆とは何なのか(本当はコーヒーノキになる実の中のタネです)…。

人によっては、液体、粉、あるいは豆だったり、または投機対象、貿易産品、あるいは農作物だったりするかもしれません。

ただ、重要でありながら普段あまり考えないことは、私たち消費者の対極にいる生産者のことです。私たちは実際に、現地で誰がどのようにしてコーヒー豆を作っているのかほとんど知らないし、知る機会もあまりありませんが、今回、そして前回も、参加者からは東ティモールのコーヒー農家の話がとても興味深かったという感想が多くあり、やはり関心は高いと思いました。

生産者がいなければコーヒーの実は収穫されず、私たちはコーヒーを飲むことができません。生産者が質の良い豆を作らなければ、私たちはおいしいコーヒーを飲むことができません。しかし生産者の農業や生活は、えてして苦労が多く、豊かといえない場合がほとんどです。どうしてそうなってしまうのでしょうか?

これからもおいしいコーヒーを飲むために、私たちは何を求めていくべきなのか。まずは毎日飲む1杯の生産国や生産者についていろいろなリソースから情報を集めて知る、という一歩から始めてみてはいかがでしょうか。


▼イントロダクションでは、アーユスの三村さんが、講座の趣旨説明から始まり、コーヒーの聖地となった清澄白河のことやお坊さんの国際協力、コーヒーへの想いまで一気に語りました。
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▼コーヒーの基礎知識について、コーヒーの「発見」から誰が広めていったのか、植物としての特徴、農業や貿易の現状まで、NIジャパンの諸が幅広く解説。
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▼各種生豆:ナチュラル/ウォッシュド、アラビカ/ロブスタ、ピーベリー、コーヒー原産地エチオピア南西部の豆。各産地の気候風土に育まれた豆たち。
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▼コーヒーの淹れ方デモでは、今回もドリッパーはも台形3つ穴のカリタ(左)と円錐形のコーノ(右)を使用。
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▼試飲:今回もAPLAの東ティモールの豆を使用し、浅煎りと中深煎りの2種類の焙煎で味の違いを体験。APLAで通常販売しているのは中深煎りの方で、こちらが好きという参加者がほとんどでしたが、一部浅煎りの方が好きという人も。コーヒーは嗜好品なので、好みは人それぞれ。自分に合った感覚、好きな味を見つけるプロセスもまた楽しいもの。
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▼フードペアリング(マリアージュ):コーヒーに合うスイーツは? インドネシア・パプア産のフェアトレードのカカオを使ったブラウニーと、フィリピンのネグロス島のマスコバド糖を使用したかりんとうで、コーヒーの別の楽しみ方にも遭遇。
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▼今回試飲した東ティモールの豆の生産地の様子と現実についてAPLAの野川さんが、日本では知られているとは言い難いこの国の山間部でコーヒーを作る人々のあまり知られていない現実と苦労をスライドで紹介。
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▼現地の品々:パプアのカカオのチョコレート、東ティモール、ペルー、ウガンダのコーヒー豆、マスコバド糖とそのかりんとう、民芸品等々。
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  1. 2016/06/29(水) 00:51:05|
  2. イベント報告

【翻訳記事】「もう政党なんかいらない」(メキシコ)


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チェランの中央広場
Eneas De Troya (CC BY 2.0)


メキシコのミチョアカン州にあるチェランの町には、約1万8,000人が住んでいる。この州では、以前から麻薬カルテル同士の抗争が続き、コミュニティーを守るために武装する人までもが現れている。

2007年から2011年にかけて、チェランの役所は伐採者たちに1万ヘクタールにわたる伐採許可を与えてきた。この違法ビジネスは、麻薬やアボカド栽培の土地を求めていた麻薬カルテルによって守られたおかげで繁盛した。

森林を守るために闘った地元の活動家たちは、殺害、「行方不明」、あるいは脅迫されたりした。役所が活動家たちの苦情を無視したため、チェランの住民たちはすぐさま自分たちの手で対応すべく立ちあがった。

2011年4月15日、武器を持たない女性たちが重武装した伐採者たちの行く手を阻んだ。周囲の町の人々もすぐに同じ行動に出た。それぞれがたき火をして団結し、安全、正義、地域パトロールを呼び掛けた。政治家たちが地域の人々の懸念に全く関心を示さなかったため、「もう政党なんかいらない」がすぐさま掛け声となった。

そしてチェランで法廷闘争が起こり、人々は政治的な自律を勝ち取ったのだ。2011年12月、政党の参加なしで地域の人々が住民協議会委員を選出する選挙を行った。人々は、政治家よりも市民の方が、より長期的な幸福の達成に向けた意志を持っていると考えたのである。

それ以来地元の人々は、コミュニティー集会を開いて自治を行ってきた。近隣の人々が集まるたき火やミーティングで長老委員会メンバーを選出した。長老委員会は、一般投票での決定事項を単に実施するという役割を与えられている。ある人は、「唯一権力を持っているのはコミュニティー集会」で、長老委員会のメンバーはコミュニティー集会でいつでも解任できる、と強い調子で述べた。

チェランでは、これまで数百万本の木々が植えられた。そして育苗所、レンガ工場、大工工房、メキシコでも最大級の雨水ダムもできた。これらの収益はコミュニティーで管理されている。地域は、パトロールと毎日200近いたき火集会で守られている。

チェランは、メキシコの人々の手で行われている権利強奪への反対活動と自らの運命を自らで決める活動の一例にすぎない。しかし、このオルタナティブな未来のための民主的なプロジェクトと日々の闘いは、抵抗の刺激的なシンボルとして急速に認識されるようになってきている。

ある地元民は、チェランの外の人々に次のようなメッセージを送ってくれた。「私たちは、私たちの土地、人、水、大地、樹木を守ることで、自分たちの責務を果たしています。私たちの活動が、他の人々の刺激になることを望んでいます」◆

by オサ・サビオ


2016年6月号NI493 p6「'No more political parties' Mexico」の翻訳です。c493-100.jpg


  1. 2016/06/27(月) 07:43:19|
  2. 市民・ムーブメント

【翻訳EEW】クイズ ― 6月号「エボラ後のシエラレオネ」より


eewEbolaクイズ


※NIの英語をシンプルな形でさまざまな教材として紹介し、英語を学んでいる人、教えている人に使えるリソースを提供するNew Internationalist Easier English Wiki。このNI EEWより、エボラに関するクイズを日本語で紹介します。


最近、エボラについて何か耳にしましたか? エボラについてどのくらいのことを知っていますか? ちょっとしたクイズに挑戦してみてください:

1.最もエボラの影響を受けた3つの国とは?
a) シエラレオネ、リベリア、コートジボアール
b) ガーナ、ギニア、セネガル
c) ギニア、リベリア、シエラレオネ

2.その3カ国がエボラによって被った経済的な損失はどのくらい?
a) 30億~40億ドル
b) 300万~400万ドル
c) 3万~4万ドル

3.アフリカでのエボラによる死者数は?
a) 1万8,000人
b) 1万1,000人
c) 7,000人

4.アフリカ以外でのエボラによる死者数は?
a) 15人
b) 150人
c) 1500人

5.エボラ流行(2014-2015年)最後の新規感染者が出たのはいつ?
a) 2015年1月
b) 2015年8月
c) 2015年11月

6. 英国では、国民10万人あたりの医師数は280人ですが、シエラレオネでは何人でしょうか?

a) 2人
b) 20人
c) 200人

答えは、こちらのページのインフォグラフィックス(英語)を読んで、見て、探してください。

正解は、メールマガジン7月号のブログ記事アップデートに掲載します。メルマガ登録はこちらからどうぞ。


  1. 2016/06/17(金) 01:17:21|
  2. 健康・食・農業

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  1. 2016/06/09(木) 22:24:44|
  2. お知らせ一般