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【翻訳記事】フィランソロキャピタリズムに気をつけろ(援助)


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画像をクリックすると、本記事のもとになったランセット誌の論文"The black box warning on philanthrocapitalism"のページが開きます。


2016年9月、Facebookの創設者であるマーク・ザッカーバーグは、2100年までに「すべての病気を治療、予防、そしてコントロールするために」30億ドルを投資すると発表した。グローバルな保健分野への新規参入者となる通称「フィランソロキャピタリズム」[訳注:企業による社会貢献活動のことを指す「フィランソロピー」と「キャピタリズム(資本主義)」の造語]は、世界の貧困層に必ず恩恵をもたらすものなのだろうか? ジョカリン・クラークとリンゼイ・マッギーは、11月号のランセット誌[訳注:世界でも評価の高い学術的な医学専門誌]でいくつもの懸念を示した。

一つ目は、フィランソロキャピタリストの説明責任が、多くの場合不十分であることが分かったということだ。たとえばザッカーバーグは、彼の資金を民間企業を通じて流している。だがその企業は、慈善事業を規制する法律の対象外で、営利目的の事業に投資することも可能な上、彼が個人的な目的追求のために利用することも規制されず、カネの流れを公にする義務もない。

二つ目は、資金提供者の基金が、課税を免れることができる点だ。これは国庫からの収奪となる。現在、政府の責務が民間財団に移行されてしまい、国が援助への参画から手を引いていくという流れが懸念されているが、それを加速させるものである。

最後に、その論文の執筆者たちは、選挙で選ばれていないフィランソロキャピタリストたちが、世界の保健と開発の政策に関する意思決定に影響を及ぼすことを危惧し、より強力で独立した監視を求めている。◆


2017年1/2月合併号NI499p9 Beware philanthrocapitalism (AID) の翻訳です。c499-100.jpg



  1. 2017/02/28(火) 22:52:53|
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