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【翻訳記事】「読書会を開いて逮捕(アンゴラ)」

アンゴラのジョゼ・エドゥアルド・ドス・サントス大統領 276px-José_Eduardo_dos_Santos_3 Photo: Agência Brasil (CC BY 3.0 BR)


普通は、単に民主主義について話しただけで、クーデターを画策したと訴えられることはない。それが現実になって身に降りかかったのは昨年6月、アンゴラの首都ルアンダの書店で議論の場を設けたとして逮捕された15人の政治・人権活動家たちである。

彼らは、非暴力の抵抗について書かれた米国の政治学者ジーン・シャープ著『独裁体制から民主主義へ―権力に対抗するための教科書』の読書会を開いたことを理由に、クーデター準備からジョゼ・エドゥアルド・ドス・サントス大統領暗殺に至るまで幅広い罪を着せられた。

多くの社会問題の責任がアンゴラ支配層のエリートにあることを訴えるため、計17人活動家たちがキャンペーンを行っていた。その彼らに対する見せしめの裁判が昨年11月に始まった。被告人のうち数人は、彼らへの扱いに対して不満を訴えてハンガーストライキを実施。その中のひとりが有名なラッパーのルアティー・ベイラオで、36日間ハンガーストライキを行った。このベイラオの行動は、「今すぐ自由を!」と求める抗議が世界中でわき起こるきっかけとなった。そして、政府がクリスマス直前に、活動家たちを刑務所から自宅監禁に移したのは、このことが関係しているのかもしれない。

36年以上にわたって権力を握るドス・サントス大統領の政権は、独裁主義で誤った統治を行ってきたと長い間批判を浴びてきた。アンゴラでは、人権や市民の自由に対するはなはだしい侵害は日常茶飯事である。

30年あまりにおよぶ国を荒廃させた内戦(1975-2002)の後、現在アンゴラはアフリカで経済成長が最も著しい国のひとつで、その原動力は豊富な天然資源、特に石油である。

しかしドス・サントスは、この新たな石油による富を権力掌握のために使用している。GDP(国内総生産)からすれば「中所得国」にあたるアンゴラだが、5歳未満児の死亡率は世界で最も高い水準にある。

この活動家たちの件は、アンゴラの極端な不公正と残忍な統治を世界に知らしめるのに役立った。彼らは、市民からの支援を受けて救済されるべき人々なのだ。

by Marc Herzog

(Amnesty Internationalの関連ページ

2016年3月号NI490 p6「Jailed for reading (ANGOLA)」の翻訳です。cover490.jpg


  1. 2016/04/01(金) 01:33:35|
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