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【翻訳記事】汚れた銀行(ヨーロッパ)


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欧州中央銀行(ECB)は、社債の買い入れを行って何十億ユーロもの資金をヨーロッパ経済に注入している。その結果、石油とガス、道路建設、自動車といった十数社に対するばく大な補助金となっている。75のNGOや社会運動団体の連名で出された公開書簡によれば、ユーロ圏各国の中央銀行はこの政策によって、気候変動と闘うというEU(欧州連合)の義務とは矛盾した立場に置かれる。

2016年6月以来ECBは、このプログラムによって毎月70~80億ユーロずつ買い増しており、これまでの総額は670億ユーロ(720億ドル)は下らない。この債権は、基本的に企業が発行したIOU(負債性証券)で、後日返済されるものだ。ECBが債権を買うことにより、企業は低コストで資金調達ができる。

ブリュッセルを拠点に活動するロビー活動監視団体「企業化する欧州監視所」(Corporate Europe Observatory)が公にした情報によれば、主要な受益者には欧州最大の石油企業シェル(11回社債が購入されている)、イタリアの石油・ガス企業ENI(これまで毎回の購入で16回に上る)、フランスの巨大石油企業トタル(7回購入されている)が含まれている。

75の団体は、ECBがすべての情報を開示し、プログラムを根本的に変更し、公的な資金を気候変動を悪化させるようなものに使うのではなく、より賢い目標、例えば再生可能エネルギーへの支援などに使うよう求めている。◆

by ケネス・ハー


2017年5月号NI502 p7Dirty banking (Europe)の翻訳です。c502-100.jpg


  1. 2017/06/03(土) 15:35:27|
  2. 政治・国際関係