NIジャパンブログ

【翻訳記事】排ガスをインクに

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デリー(インド)の大気汚染
Dave MorrisCC BY 2.0


シンガポールとインドを拠点とする技術系ベンチャー企業が資金を募り、大気汚染をインクに変える技術を開発した。この企業は、急成長を遂げるアジアの都市での大気汚染による死亡者を減らしたいと考えている。このグラビキー社は、「汚染物質を芸術のツールへと用途を変更する」ものだと説明する。これは、自動車や発電機のマフラーや排気パイプに取り付る装置によって、排出されるばい煙(すす)を回収するものだ。回収されたすすは、有害金属と発がん性物質が除去された後に炭素色素が抽出され、インクと塗料に生まれ変わる。

グラビキー社のサイト http://www.graviky.com

2017年6月号NI503 p9 Exhausting inkの翻訳です。c503_100.jpg



  1. 2017/07/05(水) 23:23:55|
  2. ビジネス・企業

【翻訳記事】フェミニストのフォークバンド(中国)

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中国の製箱工場で働く女性(記事とは直接関係ありません)
· · · — — — · · ·CC BY-NC 2.0


メンバー全員が女性というバンドが音楽を利用し、中国政府の女性移住労働者に対する理不尽な待遇に異議を唱えている。

4人組フォークバンドのJiu Yeは、女性が直面する多数の問題を歌にしている。メンバーのうち2人は、中国東北部から北京に出稼ぎに来て、単純労働の仕事を長年続けた経験がある。ツアーでは、他の移住労働者から歌のヒントを得ている。

中国の都市部では、農村戸籍[訳注]のまま雇用されている人は2億8,200万人に上る。都市と故郷を行き来する人もいれば、都市で育ったにもかかわらず、政府から移民労働者として扱われている人もいる。

このような人々は、疎外され低賃金で働く。バンドのメンバーのDuan Yuは、中国のソーシャルネットワークサービスWeibo(微博・ウェイボー)の一事業であるWeMediaのインタビューで次のように語った。「多くの工場は移住労働者を求めています。その理由は、移住労働者は問題を起こすことがなく、女性の賃金が男性よりも低いからです」

政治とは完全に無関係な音楽シーンにおいて、彼女たちのメッセージはちょうど良いタイミングで発信された。「中国では一人っ子政策が緩和され、女性の労働環境に関する幅広い議論が盛んになっています」と中国の労働者の権利に取り組む団体「中国労働通信」のキーガン・エルマーは述べた。彼は、より上のキャリアを目指す女性たちが、上がっていく障壁となっているものについて議論を始め、家庭での不公平な役割分担に関しても異議を唱えていると説明した。

by リディア・ヌーン

訳注:中国では、農村と都市では異なる戸籍が発行されており、土地の所有や利用の権利、社会福祉などでそれぞれ異なる恩恵や制限がある。農村戸籍のまま都市で働いていても、都市戸籍を持っている人が受けられるような社会的サービスは受けられない。農村戸籍の人が都市戸籍を取得するのは非常に難しい。中国政府は将来的に2つの戸籍を統合する予定。

2017年6月号NI503 p7 Feminist folk (China)の翻訳です。c503_100.jpg


■Jiu Yeに関しては、中国のニュースメディアSixth Toneで記事の記事(英語)が読めます。
Feminist Folk Quartet Gives Voice to China's Migrant Workers


  1. 2017/07/02(日) 00:07:24|
  2. 貧困・格差

【お知らせ】DLmarketで販売中のPDF版値下げのお知らせ


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画像をクリックするとDLmarketのNIジャパンページが表示されます


2011年まで発行していたNI日本版(16ページ・モノクロ)のうち、2009年と2010年発行号をDL-MarketにてPDFで販売しています。

このたび、その販売価格を400円から216円に値下げしました。また、2005年発行号については無料でダウンロードしていただけます。

対象の号の特集・内容、ダウンロードについては上の画像をクリックしてご覧ください。


NI英語版&日本版のバックナンバー一覧はこちら
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  1. 2017/06/25(日) 15:12:56|
  2. お知らせ一般

【各号紹介】2017年6月号「Homelessness(人権としての住居とホームレス)」


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日本でホームレスと聞けば、真っ先に頭に浮かぶのは路上に暮らす「路上生活者」ではないだろうか。景気低迷の中、仕事を失った等の理由で公園や河川敷で暮らし、空き缶集めや民間団体の支援でなんとか生活している人々の話が、一時期メディアでよく取り上げられていたが、それもそう昔の話ではない。

ただ、今月のニュー・インターナショナリストでは、英語のhomeless意味として、また実際の支援の現場を反映したより広い意味のホームレスについて取り上げている。

仕事に就けずに困窮した路上生活者に加え、何らかの理由で友人宅を転々としていたり、民間団体のシェルター(一時滞在場所)に短期間身を寄せる人、ネットカフェやファーストフード店で夜を過ごす人々など、一定期間落ち着いて安定した暮らしを営む場所がない人々も、このホームレスに含まれる。

ホームレス状態に陥っている人々の背景や理由はさまざまである。単なる貧困の問題ではなく、そこには家庭での暴力、パートナーとの問題、学校でのいじめ、精神障害や薬物依存症など、自分や周囲の人々との関係が大きな要因になっている場合もある。

そしてまた、自分とはまったく関係のない要因、例えば、投機目的の不動産売買による住宅事情の悪化、都市開発による立ち退き問題、政府の貧弱な福祉政策、政治家や官僚の腐敗といった理由で行き場を失う人々もいる。

今月号では、そんなホームレス状態に陥っている人々の現状と背景を探り、その問題を考え、解決に動いている団体の情報も紹介する。また、ホームレスとなっている人々の声も取り上げている。

2017年6月号「Homelessness(人権としての住居とホームレス)」目次へ 170630nijlogo.jpg

Keynote(主要記事)の翻訳はこちら


  1. 2017/06/25(日) 14:11:32|
  2. ≪各号≫紹介

【翻訳記事】西パプアの市井の人々の声


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ロサ・モイヴェンド


インドネシアによる占領は、普通の西パプア人の暮らしにどのような影響を及ぼしているのだろうか? インドネシアの人権弁護士、ベロニカ・コマンが、現在西パプアに住む人々に話を聞いた。


170611Morning_Star_flag_30.jpg ロサ・モイヴェンドは、社会運動と自決について研究する独立した研究者で、また政治活動家でもある。彼女は西パプア最大の都市、ジャヤプラ在住だ。ロサの話を聞いてみよう。

西パプアに住んでいると、常に何かしら占領を意識させることが起こります。毎日、人種やその他のいろいろな差別、暴力などを目の当たりにします。

さまざまな形の差別が毎日行われ、それが西パプアでは普通のことになっています。インドネシアによる占領は、単に土地の占領だけでなく、自分たちが自分たち自身をどう見るかという、私たちの考え方を変えることにもつながっています。学校で私たちは、特に私たちの歴史に関してうそを教えられてきました。それは一種の心理的隷属です。インドネシアの教育内容と原則によって、「私たちは西パプア人だから、不公平に扱われても仕方がない」と教え込まれてきました。

インドネシア政府が行う私たちのアイデンティティーの操作は、私たちを根幹から変える非常に危険なものです。私たちの規範が、インドネシアの規範に置き換えられているのです。

私はこれを直接体験しました。私は以前、地元テレビ局の午後のニュース番組でアナウンサーをしていました。当時私は髪の毛を細かいドレッドヘアにしていました。番組のプロデューサーが、髪型を変えるように私に言いました。国営テレビの基準に沿って「もっとこぎれいに」見えるように、ドレッドヘアを伸してストレートにするようにと言ったのです。私は、この番組「パプア・レンズ」では、パプアらしさを出すべきだと主張しましたが、番組側は私の交代希望を出しました。その後、私はカメラに写らない仕事に異動され、結局番組を辞めました。私は現在もドレッドヘアです。

2006年3月16日ジャイプールで、ドレッドヘアの人がみな逮捕され、髪の毛を切られてしまいました。こんなことが2週間続きました。この間多くの先住民たちが自ら髪を切りました。私はそんなことをしたくなかったため、長い間隠れて家に帰りませんでした。ドレットヘアは、単なるヘアスタイルではありません。私たちがドレッドヘアにしているのは、レゲエが好きとかラスタ主義[訳注*]を信奉するからといった意味ではなく、イデオロギーなのです。それは私たちのアイデンティティーなのです。ドレッドヘアの友人の多くが私と同じように感じています。ドレッドヘアは、自由な西パプアのシンボルになりましたが、それはインドネシア政府によって思い知らされたことに対する挑戦です。

私がまだ小さく学校に通っていた頃、ストレートの髪の毛の人を見るたびに、私も長くまっすぐな髪の毛だったらと夢見てきました。誰もがそう思っていました。子どもが遊ぶおもちゃでさえ、他の人々のアイデンティティーを反映したおもちゃでした。それは、化粧品でも同じことでした。店では、私たちの皮膚の色に合うようなフェイスパウダーは売っていなかったのです。

幸いなことに、現在非常に強い抵抗が起こっており、支持を集めています。「私は、カーリーヘアと褐色の肌を持ったパプア人です」とプリントされたTシャツが多数出回っており、いろいろな都市の若者の間で人気が出てきています。この解放運動は、物理的な抵抗だけでなく、私たちの考え方にもかかわるものなのです。

女性たちは常にこの運動に参加してきました。ただ、男性とは異なる役割を担ってきました。西パプアの男性たちは、女性たちが担っている役割の重要度を低く見て、それほど勇敢ではないと言います。しかしこれは真実ではありません。なぜなら、女性たちは特に重要なリーダーシップで役割を担い、抗議活動がある時には積極的に街に繰り出しているからです。ママ・ヨセファ[ヨセファ・アロマング、2001年のゴールドマン環境賞受賞者]は、学校にも行っていない村人ですが、空港とフリーポート社の鉱山の封鎖のために、女性たちを組織化しました。男性には思いつかないことです。

現在状況は変化しています。運動はより開かれ、進歩しています。女性はより多くの、そして異なる役割を担っています。これは国家的な苦闘で、男女ともに責務を負っています。すべての世代の人々が、協力し合って取り組んでいく必要があるのです。

*訳注:1930年にジャマイカで始まった社会宗教運動。エチオピアのハイレ・セラシエ1世を生き神としてあがめ、アフリカ出身者の地位向上を目指した。自然体に価値を置き、長髪や自然食・菜食などにそれが現れている。



170611Morning_Star_flag_30.jpg ハナ・イェイモは、西パプア中央部にあるパニアイ県エナロタリでサツマイモを生産する農家だ。2014年12月8日、地元の10代の子どもたち4人が、ハナの家の近くで治安部隊に銃で撃たれて殺された。当時彼らは、その前日に起こった兵士による児童殴打に対する抗議活動を行っていた。ハナの話を聞いてみよう。

私は結婚をし、11歳の子どもがいます。、農作業をする以外は、普段は友人たちとトランプを楽しんでいます。

警察や軍は、1日中私たちを見張っています。特に軍は、どこであろうとかまわずに私たちに向けて銃を撃ちます。

畑の方から銃声が聞こえたのは朝9時頃でした。私は様子を見に行きました。西パプア人に向かって、警察と軍が銃を撃っていました。私はその治安部隊と人々の間に入って立ちふさがりました。治安部隊は、私にどくように命令し、「撃つぞ」と言いました。私はかまわずに彼らに向かって、撃ってみなさい、と大声で叫びました。彼らは私の目の前で人々を撃ちました。私は物を投げつけ、もう少しで部隊の司令官に当たるところでした。私の親戚は、逮捕されてしまうからあんなことはするな、と言いました。しかし私は気にしませんでした。単に彼らを追い払いたかったのです。私は、どこかで分からないうちに射殺されるよりはましと思い、声を振り絞って彼らに自由と独立を要求しました。その日、私は声が出なくなるまで叫んでいました。

その畑では、子どもたちが軍に撃たれて死にました。そのほかにも多くの負傷者が出ました。私は、車の中にいて撃たれた人々を介護しました。私のいとこも被害者のひとりです。その他の被害者も、全員私の知り合いです。彼らはこの事件についてもはや語りたいとは思っていません。状況が変わらないまま、同じことが何度も繰り返されることに嫌気がさしているのです。


原文と他のインタビューは、NI UKサイトVoices from the groundでも読むことができます。

2017年5月号NI502 p20-22Voices from the groundの一部翻訳です。c502-100.jpg



  1. 2017/06/11(日) 14:49:19|
  2. 政治・国際関係
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